親知らず

親知らずについて

親知らず

親知らずとは

真ん中の前歯から数えて8番目にあり第3大臼歯、または智歯とも呼ばれています。

親知らずの生えてくる時期

18歳ぐらいから25歳ぐらいまでに生えることが多いですが40代以上で生えてくる方もいます。

親知らずの生え方は人によりまちまちで4本の親知らずのうち1本だけ生えてくる方2本だけ、3本だけ、すべての親知らずが生える方もいれば4人に1人は全く生えてこない、または存在しないこともあります。

歯並びとの関係

歯並びとの関係性

親知らずがまっすぐに生えるスペースが十分ある場合、歯並びに全く影響しないこともありますが多くの方が十分なスペースがなくすべての歯が生えそろった後に生えてきて、歯を後ろから押す形になり歯並びに影響したり前にある第2大臼歯の後ろに汚れがたまり虫歯になってしまうことがあります

歯並びが悪く矯正治療を行う際は、このことを踏まえ矯正後に親知らずによって歯が押されて元の位置に戻ったりしないように、矯正治療に先立ち抜歯を行うことが多いです

症状

症状について

  1. 腫れ
  2. 痛み
  3. 頭痛・肩こり

痛みの原因

  1. 生えかけている親しらずと歯肉の間に汚れがたまり磨けないため歯肉が腫れ(歯周炎)て痛みが出る
  2. 親知らずが生えかけている部位の歯肉を向かい合う歯で咬みこんでしまい痛みが出る
  3. 磨きにくいため虫歯が神経まで到達してしまい痛みが出る

親知らずの抜歯

抜歯の時期

抜歯に最適な時期

矯正治療の前の矯正治療は歯がまっすぐに生えるスペースが少ないために歯並びが乱れるために行うことが多いです。

せっかく矯正治療を行ったのに斜めに生え欠けている親知らずを残しておくとその後に前にある歯を押して歯並びが元の状態に戻ってしまうことがあるため親知らずを抜いておく必要があります

新入学、就職、結婚など人生の節目を迎える前に人生の節目を迎えるときには緊張やストレスから急に親知らずが痛んだりすることがあります

また、抜歯の際や、抜歯後の腫れが治まるのに時間がかかることもあります。特に、親知らずに痛みがあったり、以前に親知らずの抜歯を勧められた経験がある方は、早めに歯科受診をし親知らずの状態を相談してください。結婚式など大切な日を迎えるご予定の方は、1か月以上前までには歯科を受診してください。

妊娠を計画されている方

妊娠中はホルモンバランスが変わるせいで歯肉が腫れ親知らずが痛みだす方もいます。腫れがひどくなれば抗菌剤を服用する必要がありますができるだけ服薬は避けたいもの。

このことは歯科治療全般にも当てはまりますので、妊娠を計画中の方は歯科医院受診をお勧めします

抜歯をお勧めするケース

  1. 虫歯になっているが治療できない方向に生えている
  2. 前の歯を押して歯並びが悪くなってきた
  3. 汚れがたまって腫れやすい
  4. 矯正の予定がある

必ずしも抜歯せず良いケース

  1. 下歯槽神経に近接している
  2. 完全に埋伏していて現在生えている歯に影響を与えない
  3. 虫歯がなく上下でかみ合っている

抜歯の難易度について

まっすぐの歯

まっすぐに生えている場合

抜歯の難易度 ☆1
抜歯にかかる時間 1~5分
横向きの歯

横向きに生えている場合

抜歯の難易度 ☆2
抜歯にかかる時間 20分ほど
埋まっている歯

埋まっている場合

抜歯の難易度 ☆3
抜歯にかかる時間 30分ほど
抜歯後の注意点

抜歯後の注意点

持病がなく簡単な抜歯の場合、痛み止めのみの処方となります。持病があり難しい抜歯は麻酔の前に抗菌剤、抜歯後に痛み止めの服用が必要です。

抜歯後の腫れが出ることもありますので、腫れが出た場合はアイスパックのようなもので冷やし、安静にしてください。抜歯後はアルコールの摂取は避けてください。

抜歯の流れ

麻酔・口腔清掃

必要な方には麻酔の前に抗菌剤の服薬をしてもらい麻酔をして数分待つ。待っている間に歯科衛生士による口腔内の清掃を行う。

麻酔・口腔清掃
切開

歯肉の切開が必要な場合は切開を行う。

切開
抜歯

抜歯を行う。必要であれば縫合。

抜歯
術後の状態確認

ガーゼを咬んでもらい抜歯後の出血が止まったかの確認を行う。痛みが出そうな方は痛み止めを服用をしてもらう。

状態確認
ご説明

抜歯後の注意をお話しして終了。

ご説明
抜歯後の腫れ

抜歯後の腫れについて

数分以下で抜けた歯は痛みも軽く腫れることは少ないです。

歯ぐきをはがして抜くような親知らずは腫れることが多く抜いた部位を中心にポッコリと腫れ、ひどい場合は抜いた頬の周りの皮膚が黄色っぽく変色したり、当日から2週間近く腫れることもありますが腫れが治まるとともに皮膚の変色も戻ります。

危険な腫れ方はありますか?

腫れ方で危険な場合は、強い痛みを伴う場合と、例えば右の歯を抜いたのに左までお顔の腫れが広がってきたような場合はすぐに連絡をいただきたいです。

もしくは、救急での対応が必要かと思います。抜歯の影響による腫れだけでなく、そこに細菌感染している可能性が高いからです。消毒の際にも確認はしますが、だんだんと腫れ方がひどくなってきた、痛みがどんどん増してきた、血がどくどくと口からあふれてガーゼを10分以上噛んでいても全く止まらないような場合は、一度ご連絡ください。

よくある質問


・歯の汚れがたまり歯ブラシが届かず親知らずの歯肉に汚れがたまり歯周炎を起こしている。
・虫歯がひどくなり歯髄炎(虫歯で歯の神経が炎症)を起こしている。
・上の歯で下の親知らず付近の歯肉を咬んでしまう場合。

現代人は食生活の変化であごが小さくなり歯の放出スペースが十分ではないため親知らずが生える場所がないためです。

一度抜いた親知らずは生えてきません。サメじゃあるまいしというのは冗談ですが、親知らず以外の歯がサメのように次から次へと生え変わっていったらよいですね。

まっすぐ生えている親知らずで上下の噛み合わせが合う場合は虫歯治療を行って治すことができます。

ただ一般的に痛みが出ている親知らずは生え方が悪い場合がほとんどなので、抜歯が唯一の治療になります。

前日の深酒や当日はお酒を飲まない。体調を整える。

現在ほかの病気で通院、服用をしている方は抜歯ができないこともありますのでかかりつけ医師に照会を行います。事前にお知らせください。

簡単なものだと数分、歯茎にしっかり埋まっているものだと40分ほどかかることもあります。

歯のある部位と抜歯の難易度によって違いますが1000円~6000円ほどです。

麻酔が全く効かなかったり途中で気分が悪くなった方、歯の根が非常に張っていて時間がかかるのに顎が痛くて口が開けていられない方の場合中止はあり得ます。

歯の頭がなくて引っ掛かりが少なくなると抜きにくくなることもあります。

ほとんどのケースではないですが、まれに歯が無くなった分 顎の骨が吸収され周囲組織も少なくなるので時間をかけて小顔になることはあり得ます。