歯の表面は毎日、
- 酸によって歯の表面の組織が溶けること=脱灰
- 表面が作り直されること=再石灰化
①と②を繰り返しています。酸によって溶けるスピードが、作り直されるスピードより早いことによって歯に穴が開いてしまう状態を虫歯と呼んでいます。
歯の表面は毎日、
①と②を繰り返しています。酸によって溶けるスピードが、作り直されるスピードより早いことによって歯に穴が開いてしまう状態を虫歯と呼んでいます。
歯は口の中に見えている白く光るエナメル質という部分がありその下が象牙質という組織があり歯の神経を取り巻いています。溶ける量が多いとエナメル質から象牙質まで溶けて神経に通じる穴が開いてしまい痛みが出てきます。
口の中が酸性の環境にある時間が長いと歯が溶けていきます。お口の中の虫歯の細菌は食べ物を分解して酸を作り出します。
歯ブラシをよくしていても食事やおやつ、清涼飲料水の摂取回数が多い方。酸っぱいものが大好きで酢の物を頻回に摂取する方。逆流性食道炎や拒食症で胃酸の逆流を繰り返す方。
その他、酸を精製する工場に勤めていらっしゃる方も酸蝕症といわれ常に歯が酸にさらされるために虫歯のように歯の表面が全体に溶けていることがあります。
虫歯の大きさや部位によって回数が違いますが小さいものであればその1本の歯の治療は1回で終了します。虫歯が大きくて神経の治療が必要な奥歯の治療であれば6~7回ほどかかることがあり、被せ物の型取りをしたり技工所に依頼しますので1か月以上かかる場合もあります。
特殊な例ですが歯を残したくて歯を引っ張り出すような治療を行った場合、1本の歯でも最終的に被せ物を入れる治療を行うと半年以上かかることもあります。虫歯の数や抜けている歯が多いほど治療の期間はかかります。
毎日のブラッシングとフロッシングを徹底的に行います。また清涼飲料水や頻回の間食や夜寝る前の間食、酢の物の頻回の摂取は避けましょう。
歯医者さん通いが遠のく原因の一つとして治療で痛みがあった経験があげられると思います。痛みの原因としては、麻酔注射の痛さ、また歯科治療への恐怖からくる緊張により痛みが助長される場合もあると思われます。
私達の医院では表面麻酔を塗布し浸潤麻酔時には麻酔注射の注入方向や粘膜の部位を見極め無痛麻酔を行うように心がけています。
また治療の手順や方法をレントゲン写真や模型を使い患者様が納得できるまでお話しして治療を進めることで歯科治療に対する恐怖を和らげます。
虫歯と呼ばれる状態=歯の脱灰が歯の表面のエナメル質にとどまっている状態。前歯であれば歯の表面の一部に濁ったような白濁になっていたり、奥歯は溝の部分が茶褐色に変色していたりする。
この段階ではプラークコントロールを徹底的に行い糖分や清涼飲料水などの摂取回数を制限します。それにより歯の再石灰化が起こり虫歯の進行が抑制もしくは時間をかけて虫歯がなかった状態に戻ることができます。
上記のことを行っていただき定期的なクリーニングを行い経過観察します。
虫歯が歯の表面のエナメル質といわれる部位にとどまっているもののC0と呼ばれる状態よりさらに進行している状態です。
歯の表面が欠けて食べ物やプラークがとどまりやすい状態であれば虫歯になった部分のみを削って詰め物を行うこともあります。
欠けた部分はなく再石灰化が期待できそうな場合はプラークコントロールを行い経過観察します。
歯の表面が欠けたり中で虫歯が進行しつつも痛みは感じない状態、痛みがあっても少し冷たいものが沁みる程度です。
保険適用であればレジンという樹脂や金属、保険外であればセラミックや金で詰め物を行います。
保険内治療と保険外治療の材料の違いを納得してもらったうえで治療を行っていきます。どちらを選んでも麻酔を行います。その後虫歯の部分を削り直接詰める方法と型取りを行いその次の来院時に詰め物や被せ物を入れていく方法があります。
虫歯が歯の神経まで到達し、冷たいものや熱いものが沁みたり夜寝るときに痛みが出たり何もしなくても痛い(自発痛のある)状態です。
歯の頭が欠けてしまっている時もあれば外からは歯が少し黒っぽい程度なのに目では見えにくい奥で虫歯が進んでいる場合もあります。
痛みをなくすために神経の処置を行います。その後、詰め物か被せ物を行い歯の形を作ります。
部分麻酔下で神経を除去します。神経が入っていた部分は空洞になりますのでその部分にガッターパーチャというゴムのような詰め物を行います。ここまでは保険治療で行います。
その後被せ物の材料により保険か保険外の治療かを選択します。虫歯部分が小さければ詰め物を行うか大きければ歯に土台を立てて被せ物をします。
虫歯によって歯の頭が大きく溶けて根の部分だけが残っている状態です。
この段階まで放置すると抜歯せざるを得なくなることが多いです。ただ根だけになってしまった歯も歯が十分長さがある場合は保険内治療であれば根の周りの骨を少し削ることで残せることがあります。
また根が何本かに枝分かれしている歯であれば残せる根だけ抜かずに治療を行う場合もあります。保険外治療であれば歯の根を引っ張り出して歯を残せることもあります。
抜歯の場合は、麻酔をして歯を抜きます。歯がなくなった部分は必要であれば両隣の歯を削ってブリッジという被せ物を入れるかもしくは義歯を入れていきます。
歯を残せた場合C3の欄で説明した様に被せ物を行うか、もしくは隣の歯とともにブリッジを行うこともあります。